Publication
京都府立医科大学看護学科紀要 30, 29-34 (2020)
実親と暮らせない虐待被害児の養育上の課題および看護支援に関する研究:児童養護施設・ファミリーホーム・里親への全国調査を通して
著者
北島謙吾, 河村奈美子, 星美和子, 岩瀬信夫, 花田裕子, 永江誠治, 本田純久, 小澤寛樹
キーワード
虐待被害児, 児童養護施設, ファミリーホーム, 里親
カテゴリ
その他
Abstract
児童養護施設およびファミリーホーム、里親を対象に、虐待被害児の自立と生活支援の観点から、養育上の課題および看護師への相談・支援ニーズの検討をした。1779ヵ所のうち485ヵ所から得た回答より、児童養護施設における虐待被害児の養育困難な事柄として、コミュ ニケーションの学習、ストレス対処の学習、年齢相応の学力の習得、家族としてのルールの習得、基本的生活習慣の獲得が高い割合を占めた。障害や慢性疾患をもつ児童の養育経験は児童養護施設、ファミリーホーム、里親の全てにおいて高い割合を示した。看護師による相談支援では「児童の身体や健康状態・病気」、「児童の精神的 な問題」といったニーズが高い割合を占めた。